バルトロメオ・ボスコ
Giovanni Bartolomeo Bosco

カップとボールの名手。19世紀前半のヨーロッパを代表した手技の演者。
- 生
- 1793-01-03
- 没
- 1863-03-07
- 国・拠点
- イタリア
- 時代
- 近代奇術の黎明
「カップとボール」は、マジックのなかで最も古い演目のひとつである。ローマ時代の記録にも似た記述が残る。その古い演目を19世紀の舞台に載せ直した人がいる。イタリアのバルトロメオ・ボスコである。
主な功績
- 19世紀半ばのヨーロッパで広く知られたイタリアの奇術師である
- 古典的な演目「カップとボール」の名手として名を成した
- この演目を舞台の規模に引き上げ、いくつかの技法を考案した。それらは現代の演者にとっての標準になっている
最古の演目
彼は1793年1月3日、イタリアに生まれた。フルネームは Giovanni Bartolomeo Bosco である。
彼が生涯をかけて磨いたのは、「カップとボール」だった。伏せた椀とボールを使う、マジックのなかでもっとも古い部類に属する演目である。
この演目の古さは並外れている。古代の記録にも類似の記述が見られ、中世からルネサンスを経て、大道芸として脈々と演じられてきた。つまりボスコは、すでに何百年も演じられてきたものを引き受けた。
古いものを新しくする
新しい演目を発明するのと、古い演目をやり直すのとでは、後者のほうが難しいことがある。観客がすでに知っているからだ。
ボスコがしたのは、この演目を大道芸の規模から舞台の規模に引き上げることだった。そして彼はいくつかの技法を考案している。
重要なのはこの点である。彼が考案した技法は、現代の演者にとっての標準になっている。 200年前の演者が作ったものが、いまも使われ続けているということだ。
マジックの技法には、こういう継承のされ方をするものがある。誰かが考えた1つの動きが、名前を伴って世代を越えていく。石田天海の「テンカイパーム」も、ボスコの技法も、同じ経路を通って現在に届いている。
19世紀前半のヨーロッパ
ボスコは19世紀半ばのヨーロッパで広く名を知られた。
彼の位置を確認しておきたい。ピネッティが18世紀末に宮廷で頂点に立ち、ボスコが19世紀前半に手技で名を成し、そしてロベール゠ウーダンが1845年にパリで自分の劇場を開く。ボスコはこの二人のあいだにいる。
大掛かりな装置ではなく、手のなかで完結する芸で名を成したという点で、彼はダイ・ヴァーノンやホフジンサーへ続く系譜の、かなり早い時期に位置する演者である。
彼は1863年3月7日に世を去った。
記録について
ボスコについて残されている資料は、19世紀後半以降の演者に比べれば多くない。当名鑑では確認できた事実のみを記載している。
それでも、彼の名は「カップとボールの名手」として残った。演目の名前とともに記憶される演者というのは、それほど多くない。
代表的な演目・著作
- 「カップとボール」— 舞台化と、現在も使われる技法の考案
年表
確認できた年のみを記載しています。
- 1793 1月3日、イタリアに生まれる
- 1863 3月7日、死去
親子で観るときの注目ポイント
- カップとボールは2000年前から演じられている演目です。同じことを昔の人も観ていたと思うと感慨があります
- 道具が3つしかない演目で、どこまで見せられるかに注目を
- お子さんには「マジックのなかでいちばん古い種類のものだよ」と伝えてみてください
このサイトでは種明かしをしません
マジックのタネや仕掛けの解説は一切掲載していません。知らないまま驚けることこそが、この芸のいちばんの価値だと考えているからです。
公式リンク
出典
このページの生没年と実績は、以下の資料で確認しています。
- Bartolomeo Bosco Wikipedia(英語版)
- Bartolomeo Bosco (1793–1863) museum-digital: deutschland
- The Balls of Bartolomeo Bosco Travalanche